【実話】アタシの値段~a period~
愛してる。
そんな、最上級の愛の言葉を
アタシは言われたことがなかったから
嬉しくて
嬉しくて
もう、死んでもいいくらい。
だけど、死にたくないくらい。
嬉しかった。
ギュッと隆志に抱き付いて
隙間もないくらいくっついて
『アタシも愛してるよ。』
あはは、と隆志が
「知ってるよ。」
そう笑って。
『バレてた?』
と笑ったアタシは、その夜
密かに思った。
ずっと独りで生きて来たアタシに
神様がご褒美をくれたのだと。