【実話】アタシの値段~a period~
「飲み物いる?」
アタシの返事を聞き終わるより先に
キッチンに向かった隆志は
グラスに入った烏龍茶をテーブルに置いて
さっきよりも少しアタシから離れて座った。
――…いや、
少しじゃない。
あからさまに、離れて座った。
…あぁそうゆうことね。
誰かと居るのに感じる寂しさには
痛みを伴う。
一人で感じる寂しさよりも
もっとずっと
アタシを独りにする。
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