きみの世界は。


「…でさ、
 こんな雨上がりの日になんで散歩?

 確かに空は綺麗だけどさ、
 地面ぐしゃぐしゃだし
 歩きにくいんだけどさーっ」


「ぐしゃぐしゃじゃないよ、
 べとべとだよ」


まおはそう反論した。

この際、どっちでもいい。


「いや、
 どっちみち歩きにくいし」


「えー楽しいよ?
 足跡だってくっきりできるし」
 

そういって、舗装された道の
隣のぬかるんだ道に
小さな足跡をつけた。

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