俺が大人になった冬



大晦日の夜、俺がバイトに入っていたことから、俺のバイトが終わる10時過ぎに浩二の家のワゴンでバイト先まで迎えに来ることになっていた。

車のドアを開けると、すでに全員揃っていて

「おつかれ~!」

と、一斉に俺を迎えてくれた。

俺がバイトをしているあいだに『とりあえずカラオケしながらメシを食う』という話になっていたらしく、車をひとまず家の前に停めてから駅前のカラオケ屋に向かった。

そこで俺たちは閉店時間まで、ちょっと酒も入れつつ歌って、踊って。途中、となりの部屋の女グループをからかいに行ったりしつつも、男同士で馬鹿みたいにひたすら騒いだ。
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