終わらない
久美子は起伏が激しく

家庭的でもなく

何かに付けて暴力を振るう母親でした。

精神的にも幼く

車を運転中にサイドミラーが

見にくいと怒り出し

助手席に座っている私に 

指輪を付けた平手で顔面を叩く!

痛くて涙を流している私を

気にもしないし、見ることもなく

私は、声を出して泣くと

「おおげさに言って!!」と

叱られる恐怖で

声を殺して泣いていました。


ピアノの練習も地獄でした

少しでも間違えると平手が飛んでくる

怖くて・怖くて

叩かれる恐怖から

手が震えて弾けなかった記憶がある


語りだすとキリがないくらいの

悲しい過去があるけれど


そんな中で

家の土鍋のふたが割れる事件が起きた

勿論私は、身に覚えはない

犯人は祐美子だったであろう

様子でわかった

姉妹の私が判るのに

久美子には何故わからないのだろうか?

祐美子が震えながら

「私は知らない」

そう言うと

私を ギッ っと睨み付け

「やっぱり理恵やな!」

私は 

「私・・しらない・・」

「わたしじゃない」

震えながら弱々しい声で言うけれど

「あんたなんやろ?」

凄い剣幕でまくしたてる

ここで違うと言い切っても

きっと信じてもらえないし

「私が割りました」と

言わない限り言うまで叩かれる

そんな予測がついたので

認めました

無関係な事柄にでも








< 3 / 28 >

この作品をシェア

pagetop