† 黒猫とクラウン †
† 仕事 †
―――・・・ピピピピピピピピピ!

「う~ん・・・」

目覚まし時計がうるさい・・・。

ピピピピピピピピ・・・ピッ・・・

あれ?止まった・・・。

『ご主人、朝です』

月影の声・・・。

「ん・・・。月影が時計止めてくれたの?」

うんと伸びをしながら問う。

『はい。ところでご主人。今日は、ご主人を皆に紹介したいと思うのですが・・・』

テトテトと僕の顔を覗き込むようにして回り込み、

『よろしいですか?』

「・・・うん。いいよ」

半分寝ぼけながらそう答えて、顔を洗いに洗面所へ向かう。

――・・・ザバッ

「ふー・・・」

顔を洗ってスッキリしたところで、月影が言ったことを思い出した。

「・・・皆って誰だ?」

ちょっと嫌な予感がした。

朝食の準備が整い、月影を呼ぶ。

食べながら、朝言ったことをもう一度確認してみた。

「なぁ、月影。皆って、誰のこと?」

キャットフードをほおばりながら、

『もちろん、夜の徘徊者たちのことです』

と一言。
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