絆
気がつくと朝だった。
あたし…………生きてるんだ……。
夢を見た。
おじいちゃんがでてきて
どんどんあたしから遠ざかっていく。
追いかけても追いかけても遠ざかって
呼べば呼ぶほど遠くなる、そんな夢。
起きると目には涙が浮かんでいた。
そっか………。
おじいちゃん、死んじゃったんだった。
どうしようもない悲しさが、胸にこみ上げてくる。
だめ、泣いたりしちゃ。
誰にも頼らないって決めたんだから。
でも、それももう意味ないけどね。
あたしはもうじき、この世から居なくなる。
頼るも頼らないも、どのみち関係なくなるんだ……………。