再会








目の前がだんだん霞んできて、もうだめだ……

そう思ったとき……







「……麗さん……!?



麗さんじゃないか!



しっかりするんだ!」






この声………


どこかで聞いたことある……




なんだろう、ひどく安心する、この臭い………






誰かが必死にあたしの名前を呼ぶから






あたしは現実に引き戻されるようにして、ゆっくり目を開ける。











え?









どうして…………?










なんで桜井先生が、ここにいるの………












そこには、あたしの目を真っ直ぐ見つめ、ひどく動揺している先生がいた。








「な、んで………



先生が……っ……」







わけがわからない。




なんで先生がここにいるのか。







「そんなのは後だ。
今すぐ病院いこう。


すぐに楽になる」






先生……



先生は優しいんだね…………







< 69 / 85 >

この作品をシェア

pagetop