《短編》ヤンキーの姉
あたし、怒ればいいの?

それともお礼言えばいいの?


どうするのが正しいのか分からなかったし、自分がどうしたいのかも分からなかった。



すると英治の方が先にポツリと呟く。


「ごめん……」

「え?」


いつの間にかあたしの目の前に来ていた英治は、あたしを申し訳なさそうな顔で見下ろしていた。

さっきまで鬼の形相だったのが嘘みたいだ。

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