【続】天国に近い場所
「今起きた」


龍美は私を抱きしめながら、目をこすっている。

寝起きの龍美の声はちょっとかれていて、私は朝からドキドキしてしまう。






「ふわあ…」


でっかい口を開けあくびをしたあと、龍美は私の頭を撫で、そっと唇にキスをした。






朝からのキス。

それは、私を元気にしてくれる。




「朝ごはん作らないと。健ちゃんも起こさなきゃだし…」


龍美から唇を離しそう言うと、龍美は口を尖らせる。







「いいところなのに…」

「…………」
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