第六章

悲劇

そして授業も終わりそれぞれ部活へ向かう。




『咲 大丈夫か? 河野も吹奏楽なんだろ?』




「大丈夫だよ」




『何かあったら言えよ?』




「うん ありがと」




そして咲は音楽室。
修平はグラウンドに向かった。




音楽室に行くといつものように河野と中田先輩が話てるのが目に入る。




最近は随分仲良さそうに見えた。




そして耳打ちをしながら咲のほうを見て笑う。




だけど咲は違う事に気を取られ笑われてる事に気づかなかった。




いつものようにトランペットのケースをあける。




トランペットを手にすると吹き口にガムがベッタリとついていた。
ボンドも一緒につけられたねかなかなか取れなかった。




それを見た中田先輩が声をかけてきた。




『咲ちゃん どうしたの?』




「何かガムがついてて…… ボンドもつけられたみたいで取れなくて……」




『あ~ 誰かにやられたんだね』




「みたい……」




咲は犯人は分かっていたけど口には出さなかった。




その日は仕方なく代用のトランペットで練習した。
 
 
 
 
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