マイスィートアフタヌーン
「母は無用で片付けてしまうけれど、実際には理由がある。これは例だけれど遅刻について言えば、ただ寝過ごす場合のほかに、気分が悪くて起き上がれなかっただとか、そんな生徒に付き添っていたとか怪我をしたとか。気分が悪い理由にも、課題のために睡眠時間が少なかったためだとか、頭痛持ちであるとか、風邪であるとか。そんな種類が、時には恐ろしい病気の前兆もあるかもしれないし、背負いきれないほどの課題を出したことが問題であったのかもしれない。僕たちは生徒たちを預かっている学院として、どんな細かな兆候も見逃してはいけないと思うんだ。それなのに母は、何一つ聞こうともしないんだよ」


「細やかだわ、ジョン」


ミルクをカップに注ぎながら、感嘆したようにメアリーアンが言う。
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