マイスィートアフタヌーン
「そして大雑把ね、院長は」

すっかり背もたれに身を預け、カップを口に当てる隙にポーリィは言った。

ジョンはそんな二人に存在を思い出させてもらったのか、自分のカップに視線を送る。


けれど手には取らず、縁の辺りをじっと見つめた姿勢で続けた。


「自分の決めた枠内にはめ込むことが、母には義務だと思えているから。考慮の余地なく、今ではそれは本能みたいだ。嗅ぎつけて罰を下す。規則は何より絶対なんだ。絶対君主だね、ハートのクィーンそのものの独裁だよ。あの学院で過ごしていると、だんだんと僕もそれ以外は見えなくなっていくように思えるんだ」


「怖い?」


はっとして――それは確かに――ジョンはポーリィを見た。
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