マイスィートアフタヌーン
やってみるよ。言い切ったジョンに、ポーリィとメアリーアンは顔を見合わせた。

そして弾けるように笑い、声をそろえて言う。


「がんばってね」

「がんばるよ。もちろんだ、がんばる。それにもう一つ、がんばらなくては」


 そうだ、がんばれ。と、フレディは付添い人のような気持ちになってエールを送っていた(心中でのみ)。

どうにも頼りないジョンだけれど、この一日で彼は思い切ることを覚えた男だ。


あまりたくさんのものをしまい込むのはよろしくはない。

それに、しまい込むにもやり方というものがあるだろう。


拳を一層強く握り(それは母君と同じ癖だ)、ジョンは真っ直ぐ正面にポーリィを見る。
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