マイスィートアフタヌーン
ジョンは繰り返しそう言い、ポーリィは言葉を返さなかった。ただはっきりと頷きはした。


ジョンはまた言う。

うまくいったら、だけれど。


「うまくいかせるのよ、あなたがしっかりがんばればそれだけ理想に近づくと思って、うまくいかせようと思わなくっちゃ、うまくいったりしないものだわ」

「そうだね、ポーリィ。それを僕は知ったのだった。君たちがずっと知っていたそれを、僕は昨日知ったんだ。そう思ってがんばってゆくよ。決して忘れない」


そして手を挙げたジョンの瞳に、自分たちは映っただろうか――と、フレディとメアリーアンは並んで同じことを考えていた。


急速で背景に追いやられていたように思う。

気付けば(これはメアリーアンの方だけだけれど)まさしくそれ風に、汽車が去ったときにはポーリィだけが一歩前に立っていた。
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