マイスィートアフタヌーン
これからの半生の方がおもしろい読み物となるだろう。

それに一年当たりのページ数も、これまでの比ではなさそうに思える。


 あの学院長、あの美術講師、そして彼の英文学。盛り上がることには疑いなし。


「そうだわ、聞かなくちゃ。フレディ、何を話したの? あの人、顔が違ったわ。なんだかくるくると変わっている、昨日資料室に現れた時から思えば……」

「思えば、なに?」


「そうね、あの人、帽子を落としたのよ。ポーリィの姿を見て、驚いたんだわ。それは帽子を落としもするわね。拾わなければ良かったかしら。気付いていたら初めから楽しかったのに。私の目ってどうも曇っていると言うか、ミセス・ミルトンなんてどうだって、ジョンに集中していたら良かったんだわ」
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