Smoke ♥ Kiss
「ごめんな」なんて、もう言う気になれなかった。
俺自身が、覚悟していたよりも大きなダメージを受けていたから。
やっと、鈴音が口を開いた。
「.....嘘、でしょう?」
固まった顔を笑顔に変えようと必死になっている鈴音を見て、改めて重大な決意だったと感じた。
もうこれ以上、こいつを傷つけられない。
「今日はもう、帰れ」
俺に出来るせめてもの気遣いは、「気をつけて」の一言だけだった。