Smoke ♥ Kiss



それが出来たら苦労しないのに。

下を向いてしまったあたしに、先生は続けた。


「親友なんだろ?そんなことで壊れるのは、いくら何でも脆すぎるんじゃねぇ?」

そんなの、あたしも考えた。
けど、自分では動けない。


失うのが怖い―――。



「信頼できるヤツだろ? 離れたくないんだろ?.....言わないと、後悔するんじゃね?」


先生が立ち上がって、大きくため息をついた。
目が潤んでいた。




「あいつもきっと待ってる。お前に近くにいてほしいんじゃないか?」











< 97 / 109 >

この作品をシェア

pagetop