きみに守られて
優里の家はログハウスで、
スイス風の赤い屋根。

五坪程のウッドデッキがあり
庭の景色が見渡せるように
青銅色でクラシック調のベンチがある。

玄関直ぐの階段を三段降りて立つと、
前方には自給自足できる程の畑がある。

目の前には赤レンガで作られた
三つの花壇がある。

その花壇は五月と九月に
緋衣など色とりどりの薔薇が
美しさを競い合い咲き乱れる。

ログハウス裏手には小高い丘があり、
名も知れぬ小花やたんぽぽ、
野草がで覆われていたが
秋には一面にコスモスが咲く。

ベンチに座りユリツキは
一通り眺めた。

「これも悪夢だったら、
どうしょうかな・・・・」

「そうね悪夢かもよ。
悪夢になる前に
ほっぺにキスしとくね」

ふいに優里は顔を近づけ頬にキスをした。

「なんだよそれ・・」
あっけにとられるユリツキ。

「なんだよそれ~」
からかうようにまねをした。

頬を押さえて微笑むユリツキ。

「これが悪夢でも
私が今度はユリ兄を守るよ、
それに二人だったら
なんでも平気!大丈夫よ!」
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