彼と彼女のヒミツな関係♪


おばあちゃんの言葉にゆっくり頭をあげる。


「蓮くんも、頭をあげて座ってちょうだい」


蓮くんも言われた通りに頭を上げて席に着く。

あたしも並んで席に着いた。


「私はね、16の時に子供を産んだの」


おばあちゃんがまっすぐ蓮くんを見つめながら話を始める。


長い、とても長い

二人の恋物語は

最初はいろんな事があった。



早く産んでも誰からも認められなかった事もあった。

辛くて悲しくて苦しい事もあった。


でもそれ以上に辛かったのは

お友達にもヒミツにしないといけなかった。


そうしないと卒業出来なかったから。


でもそれがバレて

きっとみんなが冷たい視線で自分達を見るだろう


そう思っていたのに

覚悟をしていたのに


誰ひとり馬鹿にする人はいなかった。

それだけじゃない

みんなが二人を応援した。

支えた。


そしておじいちゃんは

卒業することを諦め

もう一年、おばあちゃんと二人で三年生をした。


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