玩具。
「結胡・・・・・。大丈夫・・・・?」
文香・・・・
ありがとう。
走ってきてくれたんだよね?
そんなに息きらして、顔真っ赤。
髪もぼさぼさだよ?
とても心が温かくなった。
ありがとう。
「春君…心配してた・・・・・結胡にあやまりたいって!」
こんな時も私のことを思ってくれる文香は私の自慢の親友。
♪~♪~♪~♪~♪
メールの着信音がなった。
春からだ・・・・・
「結胡、さっきはごめん。悪いと思ってる。あの人はうちの学校の
3―4組の辻 美咲先輩。・・・・・・浮気、してたんだ。ごめんな。
もう、俺、結胡のこと好きじゃない。
これで最後にしよう。」
ずっとこらえていた涙が、画面に落ちた。
俺、結胡のこと好きじゃない。
この言葉が、とても胸に染みた。
何で?
どうして?
私のことはもう好きじゃない。
別れたいってことだよね?
この前までずっと一緒にいたのに・・・・・・
私は最後の賭けをした。
「何で?どうして?」
とだけ打ってメールを送った。
♪~♪~♪~♪~♪
「もうすぐ大会だし、バスケに専念したい。
それに、デート断っただけで落ち込まれるのもうっとうしいし、正直うざい。
だから、美咲先輩みたいに軽い人が俺にはあってるし。」
メール、しなきゃよかった。
文香も、横からメールのやり取りを見ていた。
文香の目からも涙が零れ落ちた。
初めてみた文香の泣き顔。
自分のことでもないのにとても悲しそうにしてた。
「結胡!もう春君なんかやめなよっ!
こんなの、結胡が辛いだけだよ!私まで辛くなってくる・・・・・。」
そういって私をぎゅっと抱きしめてくれた。
ありがとう。
やっぱり文香は優しいね。
大好きだよ。文香。
ありがとう。