僕がジゴロでいる理由
2.月曜日の恋人
 恵子との待ち合わせはいつも本屋だ。
恵子との出会いは半年前。
後輩のケンジ主催の合コンで出会った。
当時、恵子は、短大2年生。
お嬢様で有名な短大だった。
俺は恵子に近づき、情報を収集した。
毎度、ワンパターンにはなるが...
恵子の情報:
・老舗のすし屋の二人娘の次女
・A型・158センチ・グラマー
・彼氏いない歴、1年
・小説家志望
・母性本能、アリ
俺は、ほろ酔い気味の恵子に聞いた。
「料理つくれる?」と。
恵子は聞き返した
「うん。でも、なんで?」
俺は、すかさず答えた。
「僕、お袋の味が、思い出せないんだ~」と。
恵子はやはり泣いていた。
思った通り優しいこだ。
そして、俺は恵子を落とした。
ここで、始めに言ってはおくが、
俺は、女の前では自分を僕と呼ぶ。
女は基本、優しくしてやる。
それが、俺のポリシーだ。
それと、恵子は俺が弁護士になると
思ってる。
俺は、否定はしない。
なぜなら、女の夢はできるだけ
みせてやる方がいい。
それも、優しさだからだ。
あっ、本屋に着いた。
 本屋に着くとまず相手を確認する。
いた、いた・・・
けれど、トイレに直行。
ジゴロたるもの、身だしなみだ。
顔?よーし。
スタイル?よーし。
髪?ロンゲよーし。
軽く香水を振って、Ok。
そして恵子に近づく。
「けいちゃーん^^」
「ジ~ン。会いたかった~」
いつものパターンだ。
俺は軽く肩を抱き
「僕も会いたかっただ~」
と言う。すかさず、
「今日何処いく?」と聞く。
「どこがいいかなぁ?」
「海は?天気いいし」
「やった~^^」恵子喜ぶ。
ここのポイントは行き先は
必ず一方的に聞かないことだ。
なぜなら、相手の反応で
その日の調子を判断する。
これも、俺のポリシーだ。
 車の会話はさほど関係がない。
ただし、彼女の手は軽く時々
触ってやる。
それは、彼女の満足度を認識するためだ。
えと、今日は軽めコースか、ちょっと安心した。
最近の俺は疲れ気味だから...
 夕方俺は恵子を自宅近くまで送った。
恵子は車が見えなくなるまで
見送るこだ。
バックミラーに写る恵子は寂しげで
俺は少し心痛む。罪悪感か...
でも、すかさず、お袋を思い出す。





















































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