支配者
「やっぱりルナちゃんをイジメてるのって、苦しくて…」

じわっと彼女の目に涙が溢れた。

「あわわ!」

わたしは近くにあったティッシュを取って、慌てて彼女の涙を拭った。

「ルナちゃん…。イジメられててもしっかりしててスゴイなぁって思ったけど、やっぱり間違っているよね?」

「う~ん。まあね。でも首謀者はアオイなのね? わたしからやめるように言うから…」

「それはダメッ!」

いきなり彼女は叫んだ。

「どっどうして?」

「あっ…!」

彼女はしまったという顔をした。

…? 何か…ちょっと怪しいな。

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