支配者
「何かまだ…隠してる?」

「あっあのね…」

彼女はしばらく、口を開けたり閉じたりを繰り返した。

考えが決まらないのだろう。

でもわたしはじっくり待った。

…やがて、根を切らせたのは彼女の方だった。

「…委員長、ルナちゃんと仲良くするようになってから、あたし達にも優しくなったの」

「それは良いことじゃない」

「うん…。でもその優しさって、結局はあたし達が委員長の言うことに従っているから…」

ああ…そういうことか。

わたしをイジメ続けていれば、クラスメート達の安全は保障される。

けれど余計なことをわたしが彼に言えば、また元通りになる。

そのことを怖がっている。

クラスメート全員が。

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