支配者
「すまんすまん。だがお前は気付いていたんだろう?
なら終わりだって、予想していたハズだ」

「一季節だけの思い出なんて悲し過ぎるぅ~」

「思い出というものは、短い方がキレイですよ」

「どこがよ! ぐちゃぐちゃのドロドロで終わったじゃない!」

フォローする気もないのか! この同属は!

「だが終わって正解だったと思うぞ? ヤツらはノドから手が出るぐらい、ウチの血族を欲している。人間の姿・形をしているも、人成らざる力を持つ我等を」

「しかも同属達は美しい者が多いですからね。観賞用にもしたいでしょうし」

「…慰み者ってハッキリ言っていいわよ」

見た目は小学生でも、中身は違う。

これまで一族と血族がぶつかり合ったことは、誰よりも知っている。
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