恋するために生まれた
ツバサの病室に
初めて入れてもらい
あたしはタオルを借りた。
「おまえ髪拭いても
服がそれじゃ風邪ひくぜ」
たしかに
服はかなり水を含んでいて
ちょっとやそっとじゃ
乾きそうもない。
「とりあえずこれ着とけ」
ツバサは自分の私服を
あたしに渡した。
チェックシャツにチノパン。
「おっきーよぉ」
「しょうがねーじゃん。
裾と袖折ればいーだろ」
「…どこで着替えるの?」
ツバサの部屋は個室だが
広さはそんなにない。
「あーもう!
廊下に出てるから
ここで着替えてろ」
「うん…ごめん…」
ツバサは松葉杖をついて
廊下に出て行った。
抱えてたツバサの服に
顔をうずめて
息を大きく吸い込む。
――ツバサのにおいがする。
あたしはドキドキして
ひとり顔を赤らめた。
ツバサは
お陽さまみたいなにおいがする。
あたしはのそのそと
ダボついたそれを着て
またドキドキした。
初めて入れてもらい
あたしはタオルを借りた。
「おまえ髪拭いても
服がそれじゃ風邪ひくぜ」
たしかに
服はかなり水を含んでいて
ちょっとやそっとじゃ
乾きそうもない。
「とりあえずこれ着とけ」
ツバサは自分の私服を
あたしに渡した。
チェックシャツにチノパン。
「おっきーよぉ」
「しょうがねーじゃん。
裾と袖折ればいーだろ」
「…どこで着替えるの?」
ツバサの部屋は個室だが
広さはそんなにない。
「あーもう!
廊下に出てるから
ここで着替えてろ」
「うん…ごめん…」
ツバサは松葉杖をついて
廊下に出て行った。
抱えてたツバサの服に
顔をうずめて
息を大きく吸い込む。
――ツバサのにおいがする。
あたしはドキドキして
ひとり顔を赤らめた。
ツバサは
お陽さまみたいなにおいがする。
あたしはのそのそと
ダボついたそれを着て
またドキドキした。