すずらん
悪夢への道…
sideあかね



最近学校が楽しい。なんてのは嘘。自分に言い聞かせているだけ。

本当は行きたくなんかない。

この際また転校してしまおうか。

きっとそんな事をしたところで変わりはしないだろう。

そして悪夢は始まった。

「安藤梓って子うざくない?」いつもの通り里奈の愚痴会が始まった。

まわりの麗華や美優も納得している。

そして…

「いじめよう。」その一言ですべては始まった。

あの時断っていたら、やめようって言えていたら…

どんなに思っただろうか。

龍弥。ごめんね。



それから里奈の一言でいじめが始まった。

初めの方は無視だけ、というう感じだったものの、

それだけでは里奈の気持ちはおさまらなかったらしく、

いじめはどんどんエスカレートしていった。


いじめられていた子の名前は笹木麻依。

その子と一回だけ話した事があった。

確かとても笑顔が可愛くって、なにかと気を使ってくれそうな感じだった。


私は彼女が羨ましくってしかたがなかった。

でも私は麻依ちゃんの事は嫌いじゃなかった。

むしろもっと仲良くなりたいって、そう思っていた。


なのになぜ自分はいじめているのだろうか…

情けない。

でも助けることは出来ない。

麻依ちゃんごめんね。

< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop