ジュリエットに愛の花束を。


松永がプリン略奪のコツを忘れて、もう二度とプリンが買えなくなる、とか?

アリサさんに他に好きな人ができる、とか。

……なんか、これならありそうだけど。


あとは……。

お兄ちゃんは自分の意思を曲げない人だから、きっと目的を達成するまでは帰らないだろうし。

大体、お兄ちゃんの事を願ったとしても、はじき返されそうだし。

頑固だから。


樹との事も……。

……樹との事は、コレに頼るよりは、自分でどうにかしたいし。



そんな事をぐねぐね考えて、次の授業の行われる教室に向かった。


講義中もそんな事を考えてたけど、それは昼休みを知らせるチャイムで切り上げられる。


そして、代わりに思考を支配したのは、名前だけは、林檎うさぎと同じくらいメルヘンチックなプリン問題。

松永の問題に頭を切り替えて、今日こそは決着を付けようと意気込みながら、静かにその時を待った。



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