*天然彼氏の観察日記*
唯ちゃんってあたしのこと呼ぶのは隆介さんだけよね?
『り、隆介さん?』
「あ。やっと気付いた。俺がここにいるってのぐらい感覚で気づけ。」
そんな無茶な…。
隆介さんは開けてあった窓からスルリと保健室内に入ると、落ちてたあたしの鞄を持って歩きはじめた。
『鞄ぐらいあたし持ちますよ。』
「いんだよ。甘えとけば。甘えるとさらに可愛くなるしな。」
『な…///べ、別に可愛くなんかなりたくないです!』
もう…。顔が赤くなっちゃったじゃない。暗くて顔が見えないことが唯一の幸いだな。
…あれ?つかなんで隆介さんがここにいるわけ?少し苦手なんだよなぁ…。不良っぽくて。
「何してんの?はやく行くぞ。」
『あ、ちょ…待って下さい!』
「忘れ物?」
『はい…。そんな感じのです。』
なんで隆介さんがここにいるっていうの聞かなきゃ!