私vs国連 〜悲劇の世紀末救世主伝説〜

その男、危険につき



2009年・9月も残すところ僅かとなった、その日。


千葉・幕張メッセでは、久しぶりとなるコミケが開催され、会場周辺では「その方面の人々」で溢れかえっていた。


だが、空は晴れの予報とはかけ離れた、今にも泣き出しそうな黒い雲に覆われ、人々も天気への不安を口にしていた──────が、しかし。


それは、ちょうど正午の事だった。




『ちょっとHな同人誌を売りに来ていた坂田さん(仮名)の証言』:


いや、ちょうど昼頃…………だったかな。天気が気になって、何気なく、空を見上げていたんだ。


そしたら、空の一点から、真っ白い光が一本、スーって地面目掛けて降りてきたんだ………!


光は、すぐに消えて…………しばらくしたら、さっきまでの黒い雲が嘘みたいにピーカンでさ………。


ありゃ、何だったんだろ、とか不思議に思ってたら………………居たんだ。そこに。


まだちょっと季節的にゃ早いだろ、って感じのマントみたいなの羽織った、やけにガタイの良い、太眉の男が……………!!




.
< 6 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop