運命の恋
声のした方向に顔を向けると、そこには心配そうに自分を見つめるアランの顔があった。
「ア…ラ……」
涙で濡れた瞳でアランを見つめ、彼の名を呼ぼうと必死で口を開く。
「よかった……」
そんなロアの頬を手で優しく包むと親指でそっと涙をふいた。
「しゃべらなくていいです。楽にしてください…」
そう言いながら、アランはロアの頭を優しく撫でた。
その時。
「ロア様ッ!」
セルマが大声と共に寝室に飛び込んできた。
部屋へ戻ってきた時にふたりが見当たらないことに驚いたのだ。
「大丈夫です…」
そう言ってセルマに優しく微笑むと、アランは再びロアを見つめた。