消えたい
 
着いたときには、息があがっていた

荒い呼吸を繰り返し、私は一歩一歩公園に入って行った

早朝のせいか、人の気配は無い

芝生が朝露で光っていた


 …れい

「だ…れ?」

風が吹いた
それと同時に、誰かが呼んだ気がした

それはとても懐かしく、愛しい“声”に似ていた

いつでも近くに在った
手を伸ばせば、触れられるほど近くに

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