丸腰デパート・イケメン保安課
どれだけ言えばわかるんだ?

彼氏はいないけどさ…。

だからって主任と結婚って…ダメ!無理!

顔と身体は好きだけど、あの変な思考回路と妙な行動と言動が…。

でも、この人顔が良くて良かったね。
これで顔がヤバかったらって考えるだけでも恐ろしい!!


「あ…俺、心眼で思い出した!」
栗田さんがうなづいて手を叩いた。

何を思い出したんでしょう?あまりいい予感はしませんが?

「貢に課長の猫缶買うの頼まれてたんだ!」
猫缶?それを心眼で?

「俺ちょっと行ってきます!宝探し待ってて下さい」
そう言って栗田さんは出て行った。


宝探しじゃなくて、普通にパトロールしましょうよ…。

言っても仕方ないか。
思わずため息…。


「しかし…桜田さん…」

肩を落とす私に、家紋さんが視線を向けた。
腕を組み、小さく吐息を漏らす。

何?かっこいいんですけど…。

「心眼が無いのは少し不便ですね」
「巻き戻しっ?!」
心眼に戻っちゃった?!

「俺もそう思う!」
不便なのっ?ねぇっ!そんなに不便?!

「仕方ないから昴に降ろしてもらうかっ!」
「降ろすって?!」

昴さんに?!
怖い!悪魔召喚しちゃうかもっ!!
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