丸腰デパート・イケメン保安課
光の中では、主任が嬉々として叫んでる。
確かに右手には何かを掴んでいるけど…。


「っ龍王――――!!」
昴さんが叫んだ。

龍王?

…あ―?!本当だ!!

主任の右手には龍王がうごめいてるよ!

「会いたかったぞ!龍王――!」
「おうぁっ?!」
主任にタックルしていく昴さん。

「何だっ昴!近所の小人か?!」
近所?!

「違うよ!主任が捕まえたのは昴さんの龍王なんですよ!」
「魔界の使者か!」
「馬鹿!ハムスターだよっ!!」

主任の手から龍王をもぎ取ろうとする昴さん。
抵抗する主任。

「龍王!龍王!」
「?!手柄の横取りかぁ?!」
「いいからさっさと渡してあげてよ!!」







主任が捕まえたのは、ゲージから逃げた龍王だった。

「なぜ下着売場にいたのでしょうね?」

嬉しそうに龍王に頬ずりする昴さんを見つめながら、家紋さんは腕を組んだ。

って言うか―…昴さんの額からの血で、龍王が血まみれなんですけど?


「…あ!主任!家紋さん!こっち来て!」
栗田さんと貢さんが、ワゴンの下に頭を突っ込んだまま叫んだ。

一体何をしてる?

「早く!盗まれた下着があるんだ!!」

え?下着が?!
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