約束-promise memory-
「え!?父さんの借金を!?」
「借金だけじゃないさ。君のお母さんの一生の医療費や、君の生活も保障しよう」
何言ってるんだこの人は。
正気なのか?
藤堂寺さんは、父さんの力になってやれなかった分、俺達の面倒を一生みたいと言い出した。
もちろん、父さんの借金も全額返すし、俺の高校も、行きたい高校に行かせてあげると。
「いえ、大丈夫です。俺と母さんは、そこまで藤堂寺さんにご迷惑をおかけする事は出来ません」
「だが、お母さんの治療、十分に出来てないんだろう?」
「そ、それは」
「お母さんは君のたった一人の家族だろう?」
確かに母さんは、十分な治療を受けてない。
もっと金があれば、もっといい治療が出来る。
これが現実だ。
「私は、君達の力になりたいんだよ」
「……一度、母さんと相談します」
「そうかそうか!なら、明日にでも返事を聞かせてくれ」
「…はい」
そうして俺は面接には行かず、再び病院に戻った。