秘密の誘惑
「あそこは私が片付けるからいい また怪我をされたくないからな」


「支社長・・・」


「私にも責任がある」


そう言ってコーヒーを飲む。


ディーンは壁の時計を見た。


まだ裕美が来るまで10分あった。


優秀な秘書は出社時間も正確なのだ。


萌は大人しくコーヒーを飲んでいる。


絆創膏には少し血が滲んではいるが止まったようだった。


「萌、過剰に反応すると自信がなくなるのだが?」


名前を呼んだだけでビクビクされては敵わない。


萌の黒目がちの目がマグカップからディーンに移る。


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