秘密の誘惑
「すごく手触りがいい」


ゆっくり撫でていた髪を一房手に取る。


「ディーン・・・」


もはや支社長と言う呼び名ではなくディーンになってしまう。


「萌、帰したくない」


タマラと別れてから今まで女を絶っていたとは言わないが萌に会ってからは他の女に興味がもてなくなった。


無性に萌を抱きたくなった。


萌はディーンの言葉に唖然として固まった。


あたしを帰したくない?って・・・どう言う意味?


それって・・・もしかして・・・。


脳裏に浮かんだのは言葉では言えない位恥ずかしいこと。


「萌?返事は?」


顔を赤らめた萌に聞くディーンは真剣そのものだ。



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