秘密の誘惑
あっという間に最上階へ到着してしまい萌は気持ちを落ち着ける事が出来なかった。



秘書室へ向かう足取りは重い。



ノックをして中へ入ると裕美はいなく、机の上がきれいに整理整頓されているので帰った事が分かる。



帰ったんだ・・・。


正直、顔を見なくて済みホッとした。



ホッと肩を撫で下ろした時、支社長室のドアが開きディーンが入って来た。



「萌、お帰り」



この部屋に裕美がいない事は知っていた。



空港でいつもは貰っているチケットを萌に取りに行かせたからだ。



その事を言うと一言謝り退社したのだ。



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