秘密の誘惑
一瞬、間が空いた。


ディーンの反応が怖い。



「そんな簡単な気持ちで仕事をしていたのか?」



優しいけどきっぱりとした言い方に萌はビクッと肩を震わせた。



「萌、あの時の勢いはどうした?異動話ではなかった時の落胆した時の気持ちは?全部忘れたのか?」



萌に何か辛い事があったのは分かっていた。



ディーンの勢いに萌は顔を上げる。


ディーン・・・。


ディーンの顔が悲しそうに見えた。


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