秘密の誘惑
「あの、書類に・・・」


「いや、今のところ良く出来ている」


不安げな表情の萌に座るように手で示す。



「そんなに不安がる必要はない」


ディーンの机の前のイスに腰をかけた時、再び胃がきりりと痛む。



あ・・・まただ・・・。


痛みに顔をしかめない様に気をつける。



「契約はわが社の会議室で行う その後のパーティーの用意は滞りなく進んでいるかい?」



「はい ご指示通りに進んでおります」


堅苦しい言葉遣いにディーンは内心苦笑いする。



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