秘密の誘惑

「そうだな・・・だが自分の足で探すと約束しよう」


「本当ですか？でも支社長はお忙しいし」


この人は本気で言っているのだろうか？


本社ビルは20階建ての高層ビルで部屋なんかは数え切れない位あるのだ。


それを自分の足で探すと言う事は一つ一つの部署を探し回るということだ。


そこで萌はハッとした。


まさか、あたしの名前を言いながら探すんじゃ。


「必ず萌を探し出す」


「どうやって探し出すんですか？」


「もちろん、部署を回って萌の名前をいうしかないな」


「って！ダメです　支社長があたしを探しているなんて噂が広まったら困ります」