秘密の誘惑
* * * * * *



「新婚旅行はどこへ行きたい?」


ベッドで退廃的に食事をしたかったが、ルームサービスの料理はとてもベッドに運べる量ではないので、リビングのマホガニーのテーブルに乗っている。



萌を抱きこむようにして座っているディーンは食べ物をフォークで刺し萌の口へと運ぶ。



萌にとってはとーーーっても恥ずかしいシチュエーションだ。



ディーンならば世界中、どこでも行っているんだろうな。



あたしが行ったのはハワイやグアム、香港、オーストラリア・・・近場しか行った事がない。



「ディーンは?どこが好き?」


どこへ行きたいか聞いたのに、萌の口はサーモンのサラダを入れられてしまい、咀嚼しながら聞く。



「萌が抱けると所ならばどこでも良い」


うわ・・・ぁ・・・甘すぎる・・・。



耳元で甘く囁かれて身体の芯が疼いてしまう。



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