秘密の誘惑
部屋で食事を終えた萌とディーンはロビーへ降りた。


2人の後ろからはカーティスが付いて来る。



エントランスに向かう時、小学生の低学年らしき男の子が前を見ずに走ってきた。



そしてあっという間にディーンの正面にぶつかった。



「おっと」



自分の足にぶつかってきた少年の肩を転ばないように押さえた。



少年の持っていた棒つきのキャンデーが見事ディーンのスラックスに張り付いている。



少年は驚いて顔を上げてぶつかった相手を見た。



次の瞬間、泣きそうに顔が崩れた。


「まあ!どうしましょう!あ、あの アイム・ソ、ソーリー」


少年の母親らしき女性が慌てて近づき謝る。


ディーンは少年の目線まで腰を下ろした。



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