秘密の誘惑
最上階に向かうエレベーターの中、萌はため息を吐いた。
タマラにあんな事を言われた後、自宅へ帰ろうと思っていた。
だけど、ディーンに会いたい気持ちは抑えられない。
萌は待っていると答えたのだった。
電話を切ったディーンは眉根をひそめた。
様子がおかしかったように思えたのだ。
「ディーン様、ぼんやりなさるお時間はありません」
カーティスが厚手のファイルの束を数冊机の上に置いた。
「これは?」
「本社からの議事録、取引関係の書類、それに監査書類です」
カーティスがしれっとした顔で言う。
「まったく・・・殺す気か?」
「仕方がないです 叔父上のお体の具合が芳しくないのですから」
タマラにあんな事を言われた後、自宅へ帰ろうと思っていた。
だけど、ディーンに会いたい気持ちは抑えられない。
萌は待っていると答えたのだった。
電話を切ったディーンは眉根をひそめた。
様子がおかしかったように思えたのだ。
「ディーン様、ぼんやりなさるお時間はありません」
カーティスが厚手のファイルの束を数冊机の上に置いた。
「これは?」
「本社からの議事録、取引関係の書類、それに監査書類です」
カーティスがしれっとした顔で言う。
「まったく・・・殺す気か?」
「仕方がないです 叔父上のお体の具合が芳しくないのですから」