秘密の誘惑
夕闇が空を包んだ7時になった時、ルームサービスが運ばれた。


たっぷり用意された食事だが、1人分のカトラリーしかない。



1人分のナイフとフォークを見て萌は食欲を失くした。



主寝室へ入りベッドに横になるとすぐに睡魔はやってきた。



* * * * * *



遅くなってしまった。


もう12時を回っている。


萌は起きているだろうか。


ディーンは萌に会いたいはやる気持ちを抑えながらジュニアスイートの扉を開けた。


そしてすぐにディーンの顔が渋い顔になる。



食事に手をつけていないじゃないか。


そう思った途端、萌はこの部屋にいないのではないかと不安に襲われた。



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