【詩集】私の言葉、私のカケラ
雪の降るバスの中で
その日は雪が降っていて

バスの窓は曇っていた


待て、落ち着け、私

窓側の席の特権だろ

私は凍えた指先で

あなたにバレないように

一通のラブレターを書いた

「ねぇ、見て。景色…綺麗だよ」

不自然な言い訳

カッと赤くなった顔二つ







二人が降りた後、

曇った窓に書いた一通のラブレター


―スキ―

―オレも―
< 162 / 358 >

この作品をシェア

pagetop