恋愛勝負
~Love★Game~
「あーびっくりした!奈緒ってば、もう…」
「あはは…」
直も笑ってるだけで、特に変わった様子はなかった。
仮面を被ったような作り笑顔。
心に靄がかかったかのようで苦しかった。
「桐谷君知ってる?転校生がくるんだって!!」
「…ッ!?…へぇ、そーなんだ?」
あ。
一瞬だけ、笑顔がくずれたような気がした。
でもそれは本当に一瞬の事ですぐに元の表情になった。
多分あたしの他に気付いた人もいないと思う。
「…聞かないの?」
「え?」
「誰が来るか、とかどんな奴か…とか、気にならない?」
「あー…興味ねぇし」