下心と、青春と
仕方ないので私も寝ることにする。
寝っ転がると、青い空が見えた。
空なんて、ちゃんと見たの、久しぶりかも……。
さっきあったこととか、全部なくなっちゃえばいいのになー。
「あーあ」
学校全体に広まったらもう逃げられない。
そもそも、何故梨太郎は初対面の私をいきなり引っ張って彼女役(?)をやらせようと思ったのか。
「やっぱり男前が思ってることは理解できないよ」
みんなの前では優しいのに本当はめっちゃ自分勝手で嫌な奴ってのも、よく分からないし。
「なんかイライラしてきた」
アイツ私のことブスって言ってたなそういえば……。
イライラしながら寝返りをうつと、目の前に宇佐見くんの寝顔が。
そうだった。
私、宇佐見くんの隣で寝てたんだった。