甘い夏  煙草の匂い



「…って事は、真那に飲ませたのか?」


アイスコーヒーを一気に飲みほした進也が聞いてきた。


「…ちょこっとしか入れてねぇよ。」

「アホ!飲ませんなよ、未成年だぞ?」

「だって!イボ爺がやれって!」

「未成年だって知ってたら薦めるか!これのせいで百合子がこんなになったんだぞ?」

「こんなにってなによぉ!」



ギャアギャア騒ぎ始めたが、俺は一抜けてまたソファにぐったりした。



「…なによぉ、元気ないわね。」

「お前らが元気過ぎんだよ。」

「もう真那に呑ませちゃだめよぉ?」



呑ませ…てぇなぁ。

真那は酔うとスゲェ大胆になる事がわかった。大胆と言うか…エロくなる。


俺の女になったら、ガンガン呑ませてやろう。

…いや、やっぱやめよう。俺の身が持たねぇ…。




「龍太、真那に何もしなかっただろうな?」

「してねぇよ。」

「ホントか?」

「…ホント、なんにもしてねぇ。」




何も出来るわけないだろ?

…あんなにグースカ寝られちゃ…





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