KITUNE

次の日

わたしはヨウカンの詰め合わせを持って、山に向かっていた。

山に入る所で、コムラが待っていてくれた。

「コムラ!」

「りん、来てくれたんだ」

「うん、モチロン。ヨウカン、楽しみにしててくれた?」

「ヨウカンもそうだけど…ボクはりんが来てくれるのが、一番の楽しみ」

そう言ってくれたコムラの顔は、少し赤かった。

「ふふっ。ありがと」

「あっ、荷物持つよ」

「うん」

わたしは紙袋をコムラに渡した。

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